京刃物
Kyoto Cutlery
平安時代、京都から数々の優れた刀工が生まれました。室町時代中頃になると、京都は鍛冶の町として栄え、今日の全国の刃物産地の技術の大半が京都より伝わったといわれています。
京刃物は、京都の伝統工芸である西陣織、扇子、竹工芸、木工芸、造園、建築、料理、畳、瓦、華道などあらゆる分野に用いられ、その発展を支えています。
現在も、日常で使われるものから専門の道具まで、京刃物は多種多様に製作されており、その品質の高さと使いやすさには定評があります。
日本に刃物らしきものが伝わったのは4世紀であるが、それは刃物というよりも刀剣といった方が適していただろう。
やがて平安時代になると、文化も大いに進み刃物の世界においても三条宗近を筆頭に、吉家、五条兼永、国永、そして鎌倉時代には千代鶴国安など、優れた刀工が出て、その技術を全国に伝えた。
時代の推移とともに、人々の日常生活に欠くことのできない刃物類も数多く造られるようになり、やがて、刀鍛冶、農鍛冶、刃物鍛冶と大きく三分され、さらに需要に応じて細かく専門化されてゆく。
京都はもともと都であったという地の利と、出雲地方の砂鉄や玉鋼、伏見稲荷周辺の土、鳴滝の砥石、丹波地方の松炭、さらには良質の水などが容易に入手できるという刃物造りに適した条件を備えていた。それゆえに、室町時代中期頃より鍛冶の町として栄え、以後明治の初め頃まで、刃物の一大産地として全国に知られた。
今日、全国の刃物産地の技術は、その大半が京都より伝わったといわれている。また、京都の伝統産業である西陣織、扇子、竹工芸、木工芸、造園、建築、料理、畳、瓦そして華道などあらゆる分野において、刃物は蔭の力としてその発展を支え、今日に至っている。
現在京刃物は、庖丁、鋏、鋸、ナタ、鎌、竹ノ子堀り、彫刻刀など、日常で使われるものから専門職の道具まで、多種多様に製作されており、その質の高さと使い易さには定評がある。
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