京版画

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木版印刷は、飛鳥時代に百済(朝鮮)から仏教が伝えられた6世紀半ば、一緒に伝来した経文印刷用の文字木版に端を発する。その時添えられていた仏像の簡単な輪郭摺り用の版木がヒントになって、後生欧米人を仰天させ、「世界芸術の殿堂」入りを果たした江戸浮世絵木版画へと発展していった。江戸時代に日本独自の素材と手法を駆使して、広く民衆に愛され、流布した浮世絵木版画は、別名江戸版画とも呼ばれているが、これは版画が江戸に起源するという意味ではない。優れた画家をはじめとする芸術家の殆どは、京都が活躍の場であり、彼らが生み出した芸術作品は多すぎて数えきれないほどである。無論、出版も活発で、本阿弥光悦の「嵯峨本」は特に高名である。京都で生み出された版本の多くは全国に普及し、とりわけ江戸の人々に大きな影響を与えた。家康によって江戸に幕府が移され、ここを生活の拠点とする人々が爆発的に増えたと言っても、文化芸術面での師は京都であり、京都の模倣の域を出なかった。



伝統木版画の制作は、絵師、彫師、摺師の協同作業によって成る。それゆえ、この三者のうち誰か一人でも凡庸であれば、優れた版画は出来上がらないのである。創作版画のように自画、自刻、自摺のケースもあるが、摺りも彫りも長い修行を経たものでないとやはり無理である。

現在第一線で活躍する彫師、摺師の平均年齢は凡そ60歳ぐらいであろうか。彫師摺師が健在なうちに、若い弟子を何らかの方法で養成することが大きな課題である。

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製作工程

彫り

摺り

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関連団体

京都版画出版協同組合

所在地 〒604-0932
京都市中京区寺町通二条下ル 美術出版株式会社 芸艸堂内
TEL 075-231-3613
FAX 075-222-1395
E-MAIL info@hanga.co.jp
URL http://www.hanga.co.jp/
理事長 山田 博隆
設立 昭和25年6月8日
役員構成 理事3名 監事1名
会員数 3名
事業内容 1.展示会の開催、研究会の開催、調査。研究の実施
概況 本会は昭和25年6月に発足し、展示会の開催による消費者への宣伝・需要開拓・内外観光客に対する実演やインターネットによる外国市場の開拓・発展に努め、後継者の育成等を進めている。

京都木版画工芸組合

所在地 〒600-8471
京都市下京区綾小路通西洞院東入新釜座町737 竹 中木版 竹笹堂内
TEL 075-353-8585
FAX 075-353-8586
E-MAIL kyohanga@takenaka.ne.jp
URL http://www.takenaka.ne.jp/
理事長 竹中 清八
設立 昭和15年10月13日
役員構成 理事7名 監事1名
会員数 24名
事業内容 1.京都及び組合の発展を目的とした制作事業の実施
2.普及を目的とした展示・販売の実施及び関連事業への参加
3.普及を目的とした木版画教室及び各地派遣講座の実施
4.後進育成と技術継承を目的とした講習会、研修会、交流会の開催
5.他産業との連係を図り伝産全体の発展の為関連事業への積極的な参加
概況 本組合は京都と業界の発展を念頭においた作品制作に努めると共に、展示会、体験教室、教育現場での技術指導を実施する他、各種研修会の開催、後継者の育成、他産業との連係事業に参加している。
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