京指物

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指物とは、板と板、板と棒、棒と棒を組み、指し合わせる仕事のことをいい、また一説に、「物指し」を用いて細工することもいわれる。

京指物の源泉は、平安時代にさかのぼり、それ以前の奈良朝の宮廷および寺院においては、正倉院にみられるようなわが国独自ともいえる木工芸が、豊かな木材資源(有用50種以上)をもとに発達している。石や金属の文化は、中国、朝鮮より渡来したが、その器物や仏像の多くを、わが国においては木を素材として模倣し独自の工芸として開花させてきたのである。

都が奈良から京都へと移り、以後約1200年の間、工芸文化が豊かに育まれていく。平安時代より宮廷や寺院、神社に守り育てられ、また、鎌倉、室町時代には、足利氏に代表される武家を中心とした、高い工芸文化へと発展し、さらに、千利休を祖とする茶道文化は、簡素な木工技術を求め、また、江戸時代の豊かな町人文化は、京指物を育てるに十分な時と場所を与えてきたのである。



京都はわが国の工芸文化の中心地であり、全国の職人が技法を学ぶため続々と入洛し、習得したものを地方へと広めていった。そのため、京指物の名声は今日においても高く、全国各地における工芸文化の向上に多くの功績を残してきたのである。

今日、京指物(京の木工芸)を代表する調度指物、茶道指物、曲物、彫物、挽物、桶などは、それらがいろいろに組み合わされ、また独自のものとして、高度な技術および技法を誇っている。


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製作工程

調度指物

茶道指物

挽物

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関連団体

京都木工芸協同組合

所在地 〒600-8060
京都市下京区高辻通富小路西入雁金町159(株式会社 和田卯内)
TEL 075-351-2291
FAX 075-351-3740
理事長 井口 彰夫
設立 昭和50年9月11日
役員構成 理事7名 監事2名
会員数 12社
事業内容 1.展示会事業(年1回の京都木工芸展及び随時)
2.後継者・従事者の研修、育成事業(京都伝統工芸専門校への講師派遣)
3.意匠・品質改善研究に関する事業
4.国、京都府、京都市並びに伝産協会の諸事業への取り組み
5.伝統工芸士認定事業
概況 1976年「京指物」産地指定。技法は指物〔さしもの〕、彫物〔ほりもの〕、挽〔ひき〕物(轆轤細工〔ざくろざいく〕)、曲〔まげ〕物、箍〔たが〕物等多岐に渡る。樹種は日本の風土に合った国内産、香木〔こうぼく〕、唐木〔からき〕を用いる。意匠は、木の風合や杢目〔もくめ〕模様を重んずる。
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