造園

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造形芸術のひとつである造園は、京都を中心として発展してきた。それは平安時代以降、京都がすべての文化の中心であったことにもよるが、また地理的な条件や素材に恵まれていたことも多分に作用したといえる。

平安京造営に際して鴨川が東に寄せられたが、このため旧河川敷には豊かな伏流水があって、これが地泉の水源となったし、貴船石、白川砂なども豊富であった。その上、寒暖の差が激しいという気象条件が、美しい庭木を育てるために好都合であった。

また、平安京を造る際、大陸より先進技術をもって渡来した人々は、土木工事その他で数多くの業績を残したが、彼らはまた、庭作りの技術にも長けていた。その技術は石立僧に受け継がれ、これが今日の今日の庭づくりの基礎となっている。

以後、京都の造園は永らく権威の象徴として発展してゆくが、応仁の乱後、造園は一般町衆の間にも広がっていくようになる。もちろんそれは、寺院に見られるほど壮大で贅を尽くしたものであるはずもないが、庶民は庶民なりに庭を暮らしの中に取り入れ、生活の場に生かしていった。



まず寺院で生まれ、やがて庶民の間にまで広がっていった京の造園。大小の違いこそあれ共通しているのは、空間を生かしながら、その中にすぐれた素材を取り入れて、いかに意味をもたせるかということである。京都の庭は自然風景式庭園といわれ、石、木、草、砂、苔これら庭を構成する素材のすべてに意味が込められている。

現在、京の造園は、古来からの京風の技術を守りながら、また新しい感覚をも加味して一段と発展をめざしている。


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関連団体

京都府造園協同組合

所在地 〒615-0904
京都市右京区梅津堤上町16
TEL 075-872-6286
FAX 075-872-3244
E-MAIL staff@green.email.ne.jp
URL http://www.kyoto-zouen.or.jp/
理事長 井上 剛宏
設立 昭和22年7月11日
役員構成 理事35名 監事2名
会員数 277名
事業内容 1.造園関係諸資材の購買
2.共同受注
3.福利厚生事業
4.知識の普及、教育、情報の提供
5.労災保険、健康保険に関する業務
概況 当組合は長い歴史と伝統に育まれてきたが、更なる発展を目指して各種常設委員会を中心として、伝統の中に近代技法を駆使して古くて新しい技術技能の修得と、審美眼と感性の高揚に努めています。
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